導⼊事例

共立女子大学 保育者養成における活用事例
ストーリーパークを通じて保育者養成を行っている共立女子大学家政学部児童学科の活用方法をご紹介します!
今回は共立女子大学家政学部児童学科教授である、小原 敏郎先生にお話を伺いました。

2021.10.25

今回の登壇者 小原 敏郎先生

 

共立女子大学家政学部児童学科教授 小原 敏郎先生

 

 

大学では学生と共に保育・子育て支援実践活動「さくらんぼ」を実施し、

ストーリーパークを使用して記録の可視化、共有化を進めています。

また、保育現場には巡回相談者として継続的に関わっています。

近著に「子ども理解の理論及び方法-ドキュメンテーション(記録)を活用した保育」(萌文書林)がございます。

 

共立女子大学家政学部児童学科の概要

 

「さくらんぼ」という保育・子育て支援実践活動を実施しています。

学内にプレイルームがあり、子どもたちが好きな遊びを探し、

周りに気づき、友達と遊ぶ体験が育つように援助をしています。

 

また、「さくらんぼ」は児童学科の3・4年生を中心に、

学生が地域の親子と関わることを通して自身の保育実践力・保育観を磨いていく場でもあります。

それと同時に、教員が自身の乳幼児研究を深めるために活用もしております。

 

その過程を記録するためのツールとして、現在ストーリーパークを活用しています。

 

 

導入した理由

使い始めた理由は大きく分けて3つあります。

 

①学生のエピソード記録を可視化、共有化したかったから

②子ども一人ひとりの記録に容易にアクセスできるようにしたかったから

③話し合いの際に記録を活かしたかったから

 

ストーリーパークはいわゆるドキュメンテーションであり、

写真を活用したり、保護者と記録を共有したりすることがメインです。

 

ですが、私たちはそうした形ではなく、

学生と教員が、エピソード記録を共有し可視化するというところに重きを置いています。

 

 

保育者養成におけるストーリーパークの良さ!

 

対象は、共立女子大学家政学部児童学科の乳幼児親子グループ「さくらんぼ」の活動です。

実際に使用を開始したのは2020年度の後期(9月)からです。

イメージとしては、学内のプレイルームにおいて学生と共に子育て支援活動を実施し、その記録・共有するというかたちです。

学生が生き生きと活動でき、さらに、保育の質を高めるために次のことを大切にしています。

 

・学生が主体的に参加できる活動にすることができる

・「子どもの育ち」を捉える視点を養うことができる

・「学生の思いや学び」を可視化・共有することができる

 

その中で記録という観点でストーリーパークが相応しいと感じています。

 

 

 

ストーリーパークを使った学生による記録とその活用法

学生が実際にストーリーパークにエピソード記録を記しています。

主に学生はスマホを用いて記入しています。

 

ストーリーパークの中でも「ラーニングセット」「チャイルドノート(成長ノート)」「レポート」という機能についてご紹介します。

 

【1.ラーニングセット】

 

一つ目の「ラーニングセット」とは、タグ付け機能のことです。

学生が自分の記録に「ラーニングタグ」をつけることで

学生の思いや学びなど、テーマに応じた話し合いができるようになりました。

 

タグに関しては独自で作成しています。

「さくらんぼ」に合うように、

・子どもが体験できたこと(育ったこと)

・学生の思い

・子ども(親)から学べたこと

これらをキーにして複数個作成しています。

視点が明確になることがメリットとしてあります。

 

 

【2.チャイルドノート(成長ノート)】

 

二つ目の「チャイルドノート(成長ノート)」は、子ども一人ひとりの育ちに焦点を当てて、

子どもがどう成長していくかを分かりやすく共有・視覚化できる機能です。

 

それぞれの子どもの目標や話し合いの結果などを蓄積していくことができます。

スマホでも簡単に記入できるので話し合いの中ですぐに書き起こすことも度々あります。

つまり、過去・現在の様子を踏まえ、今後の目標を立てられるような積み重なりの役目を果たしています。

 

 

【3.レポート】

 

そして三つ目の「レポート」は、子どもや学生のエピソードがどのように書かれているかを数量的に見ることができる機能です。

一つ目の話で説明した「タグ」を可視化するため、この機能を使って学生と状況を共有しています。

 

また、子どものエピソードの数も可視化でき、

この子の記録がいつも多いな、といったことも把握することができます。

 

こうした機能を学生との学びの中で活用しています。

 

 

最後にメッセージ!

 

学生自身、ストーリーパークの活用によって振り返りやすい環境が整っていると感じています。

また、自由に書くことができるため伸び伸びと子どもたちの様子を捉えることができるという見方もありました。

 

そうした環境下で学ぶということが大切ですし、

その点ストーリーパークは使いやすいなと感じています。

 

 

 

保育者養成として生きる「ストーリーパーク」

 

以上が、共立女子大学の小原教授のお話です。

 

共立女子大学では、保育者を目指す学生の授業において記録作成のツールとして活用されています。

 

学生が実践の場で自身のアンテナを貼り続けられるような導線を作り、

且つ積極的な学びを促進していらっしゃると感じました。

 

ストーリーパークの可能性を感じさせていただいた事例です。

 

 

※本導入事例は、弊社主催オンラインセミナー「乳幼児期からのラーニングストーリーを通した子ども理解と保育者養成」のご講演内容から一部抜粋してご紹介しております。

現在小原先生のお話をご覧いただけます。

気になった方は是非下記フォームよりお申し込みください!

 

 

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